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開催主旨・概要
南フランスプラデ国際水中映像祭・北キプロス第1回東地中海水中映像祭に参加して
2005年3月16日―20日 南フランス プラデ国際水中映像祭・3月24日―26日 北キプロス第1回東地中海水中映像祭に参加して----------菅原真樹
                    
3月27日北キプロスを早朝3時に出て、イスタンブールで乗り換え、パリへ、そしてパリから名古屋、そして成田に新幹線で移動、成田からハワイ島までの長い長い旅を終え
ヨーロッパからハワイに3月28日に戻ってまいりました。

映像際や、行く先々で大歓迎を受け、多くの見知らぬ人々と海を通じて
人々とコミュニケーションをとることが出来ました。
そのレポートを皆さんに伝えたいと思います。

南フランスでのLE PRADET国際水中映像祭では名古屋水中映像祭でもおなじみのクリスチャン・ペトロン氏がオーガナイズする映像祭で、今回は特に2001年にこの世を去ったフリーダイビングのレジェンド ジャックマイヨール氏に捧げる特別なイベントでした。このイベントはパリ在住の日本の水中映像祭にも深く関わっている、富樫氏を通じて招待のオファーを受け、参加してきました。

プラデはパリから飛行機で約1時間30分のところにある南フランスのトゥーロン空港、
そして車で約20分の所にある美しいプロバンスの風景の広がる小さな田舎街です。
空港で映像祭のスタッフが暖かく迎えてくれました。
この日は日本から乗り継いできたので夜になり、そのままぐっすり眠り、朝早朝に目覚めると地中海の美しい朝日が昇り、ハーバーが目の前に見える素晴らしいホテルに宿泊していることがわかりました。

朝、朝食を摂る為にフロアに降りていくと、クリスチャンが笑顔で迎えてくれました。
彼とは2003年の名古屋国際水中映像祭からの知り合いなので、再会はとても嬉しかったです。その後、車で10分の所にある映像祭会場に移動。プラデの街の中心にある劇場が今回の会場として使われました。
そこでまた、ダニエル・メルシェ氏が私のことをとても暖かく迎えてくれました。
同氏は、年間250日以上を水中映像祭の為に飛び回られています。ヨーロッパでの各水中映像祭、名古屋及び神戸国際水中映像フェスティバルのサポートをはじめ、そして、最も大きい母体のアンティーブ国際水中映像祭を運営する中心的人物です。
会場内ロビーには、ペトロン氏の奥様が一日中カフェブースに入って来客を迎えていました。週末は多くの人々がやってくるので、街のパン屋さんで作られた美味しそうなサンドイッチやチョコレート、お菓子が並べられています。ランチタイムには椅子とテーブルが外に並べられ、街のレストランが出張して、美味しいパエリアや、スープ、そして生ウニをサービス。そして地元の、ワイナリーが出店していました。前もってぜひここに来たからには飲みたいと思っていたテイティブロン100%のロゼにも偶然出会い感激しました。この蔵を形容する品種ティブロン(Tibouren)は、古代ローマから続くぶどう品種のワイン。気候や土壌を選ぶ気難しい性質、少ない収穫量のため、今や造っている生産者は珍しく、ティブロン100%のワインはここクロ・シボンヌ以外にはないのだそうです(赤はシラーなどもブレンド)。そんな美味しい料理とワインを飲んで、やっと南フランスにも訪れた春の温かい日差しの中、多くの人々と食事を共にして、交流を深めました。
前もって地元の新聞にも私が映像祭に参加することが紹介されたせいか、みんな気軽に声をかけてきてくれます。
日本にもこのように初めて出会う人々が気軽にテーブルを囲めたり、お腹がすいたらちょっとパンや、デザートを買ったり、喉が渇いたらカフェーでビールを飲めるようなような映像祭があれば最高なのにと思いました。
この映像祭のもう一つの参考になる点は、子供達の学習や感性を磨く為に色々趣向を凝らしている点です。今回の映像祭には、地元の学校、幼稚園、小学校、中学校、高校生まで
約2000人以上の子供達が参加しました。
各国の選ばれたエキスパートが撮影した様々な水中映像を紹介することによって、
彼らにとって、素晴らしい刺激となり、未来に必ず自然へのかかわりを大切にする心を養うきっかけになってほしいという気持ちが強く感じられた映像祭だなと私は強く印象を持ちました。またロビーには素晴らしい子供達の豊かな色彩と、斬新な描写で目をひきつけた絵画が沢山展示されていました。3歳ぐらいの子供達も自分の力で映像祭に参加できる試みは素晴らしいです。
また、親達が映像を見ている最中も、子供達に飽きさせないように多くのアトラクションが用意されていました。例えば、小さな流木の切れ端を額にして、ダンボールをキャンバスに、それぞれがポスターカラーで絵が書けるアート教室や、ピエロが風船を使って様々な動物を作ってプレゼントするイベントなど…大人たちも見ていて大変楽しいイベントが盛りだくさんで用意されていました。
■19日―20日にはジャックマイヨールに捧げるスペシャルイベントが開催

19日夜は、フランスナショナルチーム代表、フリーダイビングのコンスタント世界記録96mを樹立したこともあるGUILLAUME NERY氏、フランスで初めてアプネアスクールを開催したCLAUDE CHAPUIS氏と私の3名がステージに呼ばれ、各氏がそれぞれジャクマイヨール氏に関連する話やフリーダイビングについて講演と映像を紹介しました。会場は満員でした。そのスペシャルイベントにはジャックマイヨールのシスターやプラデ市長や多くの関係者が集まり、私の作品も大きな拍手で迎えられました。
最終日の20日はスタッティックアプネア(水面で浮かんで静的閉息を行う競技)とダイナミックアプネア(プールで平行潜水をして距離を競う競技)で世界記録を樹立している
STEPHANE MIFSUD氏と私で、野外に設営されているプールに一緒に入り、水中デモンストレーションを行い、水槽前に集まった子供達は歓声の声が水中にも伝わるほどの盛り上がりをみせてくれました。そのあとたくさんの子供達が映像祭のポスターやちぎったノ−トを持って待っていてくれて、私達は嬉しいサイン攻めにあいました。
また名古屋国際水中映像フェスティバルでもお馴染みのコントラバス奏者でイルカやクジラ、そして象などと音楽でコミュニケーションできるベルナール・アベイユさんと彼の奏でる音楽にあわせて、水中で私がパフォーマンスをする面白い水中ジャムセッションも行いました。
この映像祭で出会った子供達や人々の笑顔は、大変素晴らしく、参加して交流をもてた事が私にはとても幸せでした。
日本でもこのような楽しみながら子供達の自然教育ができる場として賛同していただけるスポンサーを見つけ、いつか日本でも他の国の人々も魅了する国際水中映像祭が出来れば良いなと強く思いました。
パリに2日ほど滞在し、富樫氏と共に、私の大海女の別のプロジェクトである鳥取の因州手漉き和紙によるプリントのクウォリティーを高める為にパリでプリント技術者と打ち合わせをしたり、近くパリで行う写真展の打ち合わせなどを行いました。

その後、そこからイスタンブール経由で、エルカン空港、トルコ、北キプロスへ


イスタンブールでの短いトランジットで大急ぎではありましたが、空港内のホテル紹介カウンターでタクシーをチャーター、夕暮れ時に染まる中、多くの商船が係留されている海のシーンや、満月に照らされてライトアップされたイスラム教のムスクを観て大感激しました。途中寄ったフィッシュマーケットには日本でもお馴染みの、サバや、アジ、スズキや、ヒラメ、カジキなどが所狭しと並ぶ場所で食べた炭焼きのサバを玉葱や野菜を入れて塩コショウをしただけのフィッシュケバブーが最高に美味しかった!
タクシーの運転手、ムスタファー ファットマー氏は人情溢れる素晴らしい方でした。
私を気に入り、わざわざ後ろに乗っている私に「前においで!」と言って乗せてくれたり、
ムスクでしつこく私にポストカードを高い値段でふっかけようとする男を思いっきり怒って叱ってくれました。皆さんもイスタンブールに行ったらぜひ彼を指名するとよいと思います。
キプロスは、トルコの南東地中海上に位置する島です。事実上2つの国家に分断されておりギリシャとトルコ系の住民が混在する複合民族国家です。島の北部約37%は国際的にはトルコ共和国が承認する北キプロス・トルコ共和国となっており分離独立を主張しています。南部はキプロス共和国政府でギリシャ住民が支配する地域です。
ERCAN空港に降り立ってパスポートコントロールに並んでいると、ドイツ人夫婦が声をかけてきて、「貴方がMR MAKIか?」聞かれました。私は「ハイ」と答えるとこのドイツ人夫婦も映像祭に参加する方で、ドイツの映像祭のプレジデントだと言われました。私の事をもうすでに聞いていたことに少し驚きました。
空港では今回の映像祭をオーガナイズするMr Hakan ONIZが勤めている、Eastern Mediterranean Universityの学生達が多くボランティアで参加してくれて、温かく迎えられました。
そしてその他の招待者と共に大型バスに乗り、ホテルへ移動、その日はもうすでに深夜を回っていたので、すぐにぐっすり眠りにつきました。
朝起きると、そのホテル部屋からの朝日はこれからの時間を予感するような素晴らしい風景を私にプレゼントしてくれました。毎朝ビーチに降りて、エクササイズを行い、海中は裸眼で見ても遠くまで見渡せるほどの、透き通るほどの素晴らしくクリアな水でした。海水温度が冷たかったせいか誰も泳いでいませんでしたが、気持ちよく海を泳ぐことができました。
1973年頃に爆撃を受けてそのまま現在も廃墟と化したビーチリゾートが延々と続く場所に今回宿泊したパームビーチホテルというホテルがあり、美しいリゾートとのそのギャップには衝撃を受け、戦争の生々しさを感じました。
第一回Eastern Mediterranean International Underwater Photography and Film Festival は地元の大学がサポートして、生徒達に映像を通じて学ぶ機会を作る試みや、東欧の各映像祭のプレジデントが集結して、会議や、映像の評価を行う新しい試みが観られた映像祭でした。
その中でヨーロッパ各国の映像祭のプレジデントの話し合いの中に私も特別に参加して、意見を言える配慮をしていただきました。
そこでは、ヨーロッパの各国の映像祭を互いにサポートしあい、互いに発展し、非営利での映像祭を開催する為にどのように今後していけばよいかの協議が行われました。

そこでは、European Underwater images Festival associationが発足、プレジデントにスロバキア映像祭のプレジデントであるPAVOL Svitanek氏が選ばれ、調印式が行われました。終始ジョークや笑い声もあり、、いつかアジアの国々にも笑顔で競技が出来る海の会議が開ければいいと思いました。
また東地中海の美しい海に皆で潜るイベントも開催され、国境を越えたリレーションシップを取る事ができました。ほとんどの人がスキューバで潜りました。しかし、私は、UKから招待されて今回の審査員を務め、映画「ハリーポッター」にも水中シーンのスタントを務めたことある、カメラマンのPaul Kennington氏とその家族と、特に親しくなったので、8歳の息子、タイラー君をフリーダイビング初チャレンジでエクササイズなどを特別に 学生達と共に教えました。タイラ君は、嬉しいイことに、その後、お父さんに「僕はハワイのMAKIの元で1年一緒に住んでフリーダイビングと空手を学びたいんだ」と言ってくれました。

この映像祭でも地元の子供達の応募作品による絵画展も行われ、明るい色を使った子供達の作品が多くその素晴らしさに長い時間見入ってしまいました。その絵を描いた子供達も国際的なイベントに参加できることは大変意義のあることだと私は感じました。

映像上映のメイン会場は大学のライブラリー内にあるシアター兼、教室で行われました。
一般の人々に混じって多くの教授、生徒達、そして各国の映像祭プレジデントも参加して、素晴らしいクリエーターによる作品が次々に披露され、それぞれが評価したり論議したりしていました。ここでも多くの学生や一般の人々と交流を持つ事が出来たのもよかったです。また、なんと、その場に映画タイタニックの最初のシーンに登場する、タイタニック遭難での生き残りの女性役の女優に出会う事が出来ました。とてもエレガントでチャーミングな方でした。

大海女の映像は、ここでも絶賛を受け、割れんばかりの拍手と、教授達や生徒達、そして各国のプレジデントがわざわざ私のところまで来て握手を求めてきました。
その後、ステージに呼ばれ、この映像について説明や、質問を受けました。
皆私の話を熱心に聞き入ってくれて、ヨーロッパの人々の映像へや他のカルチャーに向ける関心の高さを強く感じました。

最終日の夜は宿泊したホテル内でセレモニーパーティーが行われ、トルコの伝統的な料理が並び、最後の夜を皆で分かち合いました。
セレモニーには、多くの関係者が集まり盛大に行われました。そこでは、私の作品がプロフェッショナルドキュメンタリー部門で一位を獲得する大きなご褒美を貰う事が出来ました。その後来年のウクライナ、チェコ、ドイツの各国の国際水中映像祭プレジデントから招待オファーを受け来年もヨーロッパでの大海女を披露するチャンスを頂きました。
最後は皆で民俗音楽のバンドの音楽にあわせて踊り狂う盛り上がりを見せました。
こうして今回の2つの映像祭は大きな成果をあげて終了しました。

2003年名古屋での映像祭が出発点となったことから始まり、このように発展していく事ができた事は、多くの名古屋及び神戸国際水中映像フェスティバルの関係者や、「大海女」の作品に携わった人々のサポートの賜物だと思っています。支えてくださった皆様に改めて心から感謝を述べたいと思います。
また今回特にお世話になったパリ在住の富樫氏にも深くお礼を申し上げます。
これからも皆さんのサポートによって、様々な映像際に参加した経験を、これからの日本における水中映像際の発展に生かせるように、少しでもお役に立てれば幸いです。

この活動が、これからも私にとってライフワークの一環となり、将来においても、多くの次世代に伝えていけるメッセンジャーとなれるようにこれからも精進したいと思います。
ALOHA

菅原真樹
アプネアフォトグラファー・フリーダイビングトレーナー

アドレス P・O BOX4512 KAILUA−KONA HI96745 USA
■E−mail grace@kona.net
■HP       http://www.heisoku.com/

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